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学習・進路行事

中3沖縄修学旅行代替プログラムを実施しました①

新型コロナウイルスの感染拡大のために、今年度の中3沖縄修学旅行は、学内で代替プログラムを行うことになりました。3月5日(土)・7日(月)・8日(火)の日程で実施されたプログラムの様子をお届けします。
第1日目の3月5日(土)は、“平和学習”をテーマに、各教室でオンライン、本校講堂で対面の講演を行いました。1時間目の「オンライン平和学習」では、沖縄と教室をオンラインで結び、沖縄戦の体験談を直接伺いました。沖縄戦当時6歳だった仲座ヨキさんは、「鉄の暴風」とも呼ばれる激しい艦砲射撃の中を逃げまどいました。その中で家族を失い、さとうきび畑で米軍に捕らえられて捕虜となり、収容所で終戦を迎えたのだそうです。ヨキさんは、幼いころのそのつらい体験をずっと心の中にしまっていましたが、娘さんからすすめられたことをきっかけに、このようにお話しなさるようになりました。ヨキさんがずっとそのようなつらい体験の記憶と共に生きていらしたことを思うと、改めて戦争が人の人生に与える影響の大きさを感じました。
2時間目の平和講演会では、「沖縄からの平和メッセージ 日本復帰50年の沖縄」と題して、名桜大学国際学群教授嘉納英明先生に講演していただきました。嘉納先生は、この講演のために、わざわざ沖縄から飛行機で飛んで来てくださいました。沖縄の地でいまだに眠っている無数の不発弾のこと、基地があることよって起きるさまざまな事故のお話は、私たちが知らない、今なお「戦後」が続いている沖縄の姿でした。戦争は、子供たちの人生にも大きな暗い影を落とします。戦争中や戦後の生活の中で、学ぶ機会を奪われた子どもたちが、戦後の厳しい生活を経て、80歳を過ぎて再び学び始めた様子を映像で見せてくださいました。画面の中で楽しそうに学んでいた女性は嘉納先生ご自身のおば様で、お母様も同様に82歳で中学校を卒業なさったそうです。私たちにとって当たり前のことが当たり前でなかったことをうかがい知ることができました。
この後、各教室に戻り、この1年間学んできた平和学習について振り返り、それぞれ原稿を作成しました。この原稿は後日、文集としてまとめられる予定です。