平和への思い

PRIORITY_ISSUES

-平和学習の集大成である、沖縄修学旅行に対する生徒の感想文-

中学3年 K.A.

みなさん、沖縄の海を思い浮かべてみて下さい。
白い砂浜の側で、音を立てるさざ波。エメラルドグリーンに近い色をもつ壮大な海。雲一つない青空と波の音しか聞こえない静かで美しい情景が浮かぶはずです。この海で、この沖縄で、今私たちが学ぶべきものは何でしょうか。

私たちは、昨年度「ひめゆりの塔」という文庫本を課題図書で読み、実際におきた沖縄の女学生たちの経験を深く知り考えさせられました。主人公は、師範二部生で二十歳の伊差川カナ。カナは、容姿端麗で数学好きな女子生徒でした。
また、妹の伊差川ミトは、第一高女の最上学年でした。その姉妹で、「特志看護婦」の一団として戦争を乗り越えていく話です。戦争という巨大な渦に巻きこまれ主人公のカナは、かけがえのない親友も、妹も日に日に失っていったのです。私たちは、今あたり前のように友人や家族がそばにいます。けれど、それをあたり前と思ってはいけません。友人や家族の存在がどれだけ私たちを支えてくれているのか改めて実感しました。現在、世界に目を向けてみるとさまざまな紛争が各地で起こっています。友人や家族を失っている人も少なくありません。今こそ、環境に恵まれている私たちが平和というものを訴え続ける義務があるのではないでしょうか。

この沖縄修学旅行では、一日目と二日目が戦争について深く学べる機会です。明日には、実際戦時中に使われていた沖縄特有のガマを見学します。当時の人たちは、真っ暗やみといっていいほどの暗さの中、どんな気持ちで生活をしていたのでしょうか。友人や家族の関係はどうなっていたのでしょうか。まさか敵であるアメリカと友好関係になるなど誰が思っていたでしょうか。

もし、私たちがこの環境に置かれていたら私たちは一体何を考えていたでしょうか。私は、ガマを見学するとき一度目をつぶってみたいと思います。すると、そのガマで生活していた沖縄の人々の様子が目に浮かんでくるはずです。お国のためにと、一生懸命生きていた沖縄の人々に、黙祷を捧げたいと思うのです。私たちは、罪もない人々がたくさんの犠牲をこのガマではらっていることを決して忘れてはいけません。また、もし沖縄戦が行われていなかったとしたらと考えてみて下さい。
今の沖縄とは、ずいぶん様子が異なる社会になっているかもしれません。また日本は、今のように発展できていたのでしょうか。私たちの生活と無縁ではない沖縄戦でおこった一つ一つの出来事を深く考え、私たちは後世に伝え続けなければならないと思います。

まずは、沖縄修学旅行という大きな機会を決して無駄にせず、一人一人が沖縄でおこった戦争の悲劇をもっと知ろうとする意欲をおこすことが大切だと思います。私たち一人一人にとって、この四日間が有意義な日々になるようにしたいです。最後に、もう一度沖縄の海を思い浮かべてみて下さい。最初に思い浮かべた海の情景と何か違うものを感じませんか。実際に海を見たとき、いろいろ回想することがあると思います。その時思った、平和への強い思いを大事にしたいです。