模擬国連委員会

SCHOOL_LIFE

模擬国連とは

模擬国連とは、学生・生徒が実際の国際連合のように各国の大使を演じる会議です。実際の国連と同様に、自国の利益を確保した上で国際社会が抱える諸課題について各国と問題を共有し、話し合いによって人類社会全体で納得できる最適解を見つける、知的な取り組みです。

東京女学館における模擬国連活動

数年前のことです。当時の中学3年生数名が教員のもとを訪れ、「模擬国連に参加してみたい!」と申し出てきました。彼らは教員を説得するためのパワーポイントまで用意し、熱意に満ちた眼差しで参加の意義について語り始めたのです。彼らの熱意を受け、英語科と社会科の教員が活動の後押しをすることになりました。以上のように、本校における模擬国連委員会は、生徒の自主性・主体性から生まれたものなのです。

2015年の全日本高校模擬国連大会では、初参加ながらベストポジションペーパー賞を受賞することができました。その後は2017年より校内組織として「模擬国連委員会」を立ち上げ、学校全体での取り組みが始まりました。高一・高二から希望者を募り、参加する模擬国連大会や大使のペアを相談するなど、委員会の運営は生徒が主体です。

模擬国連で求められる能力は、語学力はもちろん、現代社会に関する幅広い知識、そして与えられた議題に対するリサーチ力、交渉力、チームワークなどなど、グローバル社会において必要とされる総合力です。実際に生徒たちはこれらの活動を通じ、語学力や交渉力といったコミュニケーション能力、そして情報収集能力や情報処理能力を複合的に鍛えることができています。模擬国連は、高校生の彼らにとって自らの将来を考えるきっかけや材料にもなる、たいへん意義深い活動なのです。

今まで参加した主な模擬国連大会

  • 全国高校教育模擬国連大会(8月)
  • 全日本高校模擬国連大会(11月)
  • ジャパンメトロポリタン模擬国連JMMUN(2月)
  • 環太平洋模擬国連PRIMUN(3月)

参加した生徒の感想

<環太平洋国際模擬国連会議に参加して>
私たちは模擬国連PRIMUNで南アフリカの代表として、Overfishing and Other Threats to the Marine Ecosystem というトピックの議会に参加しました。今回の模擬国連では日本人だけではなく台湾人、韓国人、アメリカ人の生徒の方々も参加していました。そのため、会議は全て英語で行われました。

三日間は長いようであっという間でした。海洋にまつわる問題は魚の取りすぎや水質汚染など、様々な側面があります。そのためそれぞれの国の意見も様々で、なかなか私たちと利害の一致する国を見つけられずに苦戦しました。そして二日目に、ようやく私たちは中国やシンガポール、コスタリカなど計七つの国でグループを組みレゾルーション(DR)を作成することができました。我が南アフリカは、漁業関係者への教育の重要性についてDRで指摘できました。三日目はそれぞれのグループが自分の作ったレゾルーションについてアピールや質疑応答などをして、充実した時間を過ごすことができました。

模擬国連に参加したこの三日間、本当に良い経験になりました。