学習・進路
エクセリングさんによる「18歳成人について考える授業」を実施しました
12月16日(土)、学習講座の一環として、株式会社エクセリングの皆様にご来校いただき、「18歳成人について考える授業」を行っていただきました。
エクセリングさんは、「社会貢献する総合エンタメ企業」を掲げる気鋭の芸能プロダクションであり、自身の経験をもとに難民支援に取り組んでいるサヘル・ローズさんらの俳優が所属しています。サヘル・ローズさんは、本校の「アンネのバラ委員会」の生徒が今年6月の「世界難民の日」に合わせて校内で行った取り組みにメッセージ動画を寄せてくださっており、エクセリングさんにはこれまでも本校の活動に多大なご支援をいただいております。
そのエクセリングさんが、2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられたことを受けて、「大人」と「子ども」の狭間で問題を抱える若者たちが映画作りを通して成長していった実話をもとに、映画『18歳のおとなたち』を企画制作されました(映画の公式サイトはこちら)。2024年3月の全国公開に先がけて、今回特別に映画本編を全編上映してくださり、映画の鑑賞を通して18歳成人について考える機会をいただきました。
今回の講座は、エクセリングさんに務めている本校卒業生が司会を務める中、同社の代表でこの映画のプロデューサーでもある木谷真規さんが駆けつけてくださり、映画制作に込めた思いや、生徒たちに向けてのメッセージを熱く語っていただきました。
講座には、中学1年から高校3年までの生徒と保護者が参加しました。特に高校3年生は、まさに「18歳」を迎える、あるいはすでに迎えた年齢で、下級生も18歳が近づいているタイミングです。生徒・保護者の皆さんはもちろんのこと、教員としても深く考えさせられる、有意義な時間となりました。
【生徒の感想】
・親が自分を陰で支えてくれていることに対して、しっかり感謝したり、前向きに生きていたらきっと良いことがあるなと思えました。本当に観に来て良かったです。悩んでいることがあったら、すぐ実行しようと思いました。(高3生徒)
・現在18歳ドンピシャなので、より一層実感がわきました。年齢関係なく、自分のやりたいことや将来に真っ直ぐ突き進む気持ちが大切だと感じました。まこと君のように、好きなことをもっと好きになれるように、それを行動に移せるようにしたいと思いました。(高3生徒)
・18歳の未来が少し考えやすくなった。将来やることは、幼いときに浮かんだ夢を他の人逹とともに叶えてみたい。小さい頃に描いていた夢を実現するのもいいなと思った。たとえどんなにくだらないこと、それは無理だろうと思うような夢を叶えてみようと思った。(高1生徒)
・自分の周りにいる仲間や友達との何気ない日常を改めて大切にしようと思いました。学校の勉強や部活など、今よりも意欲的に取り組んでみようと思いました。(高1生徒)
・「18歳」でも、詐欺に遭ったりだまされたり、決してそういう年齢にとらわれず、何事も慎重に行動することの大切さと、自分が相手を救うつもりで言った言葉が逆にとらえられてしまうことの難しさを学びました。とても難しいことだけど、自分がつまずいたときは、いつまでも腐らずに前を向くことが最も大事で、そのためには一人で生きることなどできないと思いました。なので、身近な人逹をこれからもっと大事にしていきたいです。(中3生徒)
・18歳に成人になることによって、心が20歳のときよも18歳のほうが幼いので、よりいろいろなことを考えなければいけないと思いました。18歳に成人になったときに自分がいろいろな危険なことに巻き込まれないように対策しておかなければいけないと思いました。(中1生徒)
・お母さんやお父さんがいつでもいるわけではないので、もっと感謝しないといけないということを学びました。成人になったときのことを考えて、もうそろそろ成人だということを自覚して一日一日を大切にしていきたいです。(中1生徒)
・大人と子どもの間にいるなかで成人になるのは、いろいろな不安や悩みがあるんだなと思いました。親がごはんを作ってくれたときは、「おいしい」とかを素直に言っていきたいです。(中1生徒)
〔Q. この映画を見て、思い浮かんだ人はいますか?〕
・兄。夢を追いかけているから。(高1生徒)
・いつも一緒にお弁当を食べたり、一緒に帰ったりする友達。(高1生徒)
・自分の家族。特に母親。今年、自分がどれだけ恵まれているかを思い知る機会がたくさんありましたが、今日見た映画がそのうちの一つです。(中3生徒)
・毎日ごはんを作ってくれているお母さんや、仕事を頑張ってくれているお父さん。(中1生徒)
【保護者の感想】
・18歳が考えていることは、18歳の人間が一番よくわかっている。子どもの気持ちになって物事を考えようと思う。(高3保護者)
・18歳はまだまだ幼く、成人といえども保護者が見守っていきたいと思った。契約書をよく読まずに契約してしまうところ、こわいなと思いました。娘にも(映画を)観せたいなと思いました。そのうえで、一緒に成人になるということについて話したいなと思いました。(高2保護者)
・経験の少なさからくる失敗が、やはり年齢に応じてあると思います。相談できる性格か、相手がいるか、大事だと思います。18歳がどのくらい成人といっていいと言えるほど成熟しているのか、率直にまだ疑問です。ですが、対応していかないといけないので、子どもたちの持つ力を信じて大人もサポートしないと、と思いました。母として、いつでも話し相手になっていこうと思います。(高1保護者)
・映画はソフトな表現でしたが、「トー横」や「闇バイト」のような現実があることを思い出しました。(高1保護者)
・18歳といっても、親子は親子でいいんだなと安心しました。ご飯を作り続ける親の姿を見て、同じなんだなと思いました。親として一生懸命過ぎて、子どもや家族のために働いているのに、子どもに負担をかけていることもあると思います。でも、やっぱり親として、子どもの姿を見守り続ける存在としてありたいなと思います。(中2保護者)
・未熟なりに一生懸命生きる姿に、元気が出ました。(中1保護者)
・間違いや失敗をしながらも前に進んでいく18歳の成長を見て、親としてできることなどを考えてしまいました。親からの言葉は、なかなか伝わらないことがあるので、今回の映画を通して娘に伝わることがあったらいいと思いました。どんな娘でも受け入れられる、娘の気持ちを尊重できるようになりたいです。(中1保護者)
〔Q. この映画を見て、思い浮かんだ人はいますか?〕
・自分自身の18歳の頃のこと。(高3保護者)
・来年18歳になる娘へ。何でも相談してほしい。自分の行動に責任をもって、素敵な大人になってほしい。(高2保護者)
・やっぱり子どもたち。自分のやりたいことを見つけていってほしいです。すぐに否定するのではなく、見守れるように。(中2保護者)
・18歳の頃の自分。未来の18歳の娘に、笑顔で、夢に向かって歩んでいますように。(中1保護者)