グローバル学習・進路生徒の活動
イラン女性の人権について考える―生徒主催勉強会を開催
去年の9月からイランでは大規模な抗議活動が起きています。きっかけはマフサ・アミニさんという22歳の女性が道徳警察にヒジャブのかぶり方をめぐって逮捕され、その後亡くなったことです。抗議活動は、「女性、命、自由」というスローガンを叫び、イラン国外からも連帯が表明されました。抗議活動の参加者は、暴力をふるわれたり、逮捕されたりしています。そのなかには、私たちと同世代の若い人たちも含まれ、最近では、イランの多くの女子校生が有毒ガスの被害を受けています。イランでは、中学生や高校生が、命をかけて、自由を求め、抗議活動をしているのです。
私たちは、誰もが自由に生きていける社会を目指さなければならないと思います。しかし日本では、イランの抗議活動に関する報道も少なく、関心が薄いように思ってしまいます。この事実を遠く離れた日本社会は無視せず、私たちは同じ中学生、高校生としてできることがあるのではないでしょうか。
まずは、イランの、抗議活動をしている人たちと共にありたいと、連帯をしたいと考えました。そのためにも、イランの社会やなぜ抗議活動が起きているのかということを、学ばなければなりません。そこで、イランの留学生を二人お招きして、イランの文化や歴史、現在の政府の問題について、お話しいただきました。ヒジャブの問題を理解し、イランの状況の深刻さを改めて確認する機会となりました。
英語での交流会で、内容も初めて知ることの多い難しいものでした。しかし、参加者は全員、この問題に目を開き、イランの学生たちと精神的につながることができたと思います。交流会の最後に、私たちはメッセージを書いて渡しました。イランの方が少しでも連帯を感じていただければと思います。
交流会は、今後も続けて行きたいと思います。女学館だけではなく、他校の皆さんとも問題意識を共有できたらと考えています。(主催者 高三H.H.)
自らの命を懸けて政府に抗議する人々がいるということは日本に住んでいるとあまり想像できませんが、実際にイランではそれが起きているという事実を知り、世界中の人々がイランのみならず世界情勢について知識を深め、自分事として捉えることが平和への第一歩だと思いました。また、今回の勉強会は私のクラスメイトが一から企画したもので、高校生のうちから世界に目を向け積極的に学校内外で活躍している姿を見て良い刺激を受けました。(参加者 高三S.H.)
この交流会に参加でき、とても良かったです。この交流会を通して、これまでのイラン、今のイランの実情を知ることが出来ました。また、現在イランで起こっているヒジャブを巡る問題は、元々ニュースなどを見て知っていましたが、実際にお話を聞くことで、より今、目を向けるべき問題だと改めて実感させられました。私に出来ることは少ないかも知れませんが、この問題について友達と話し合うことで、少しでも多くの人がこの問題意識を高めるきっかけになるのではないかと思いました。(参加者 高二M.K.)
This story was very interesting and I learned a lot for the first time. The two men who spoke on behalf of woman who struggled with how to wear a hijab and its color were very cool.(参加者 中1M.T.)
私が所属している“アンネのバラ委員会”では、事前に2月18日にイランで起こったイスラム教徒によるデモについて学びました。私が暮らしていたインドネシアのイスラム教徒の方々とは異なる状況であると感じました。インドネシアではヒジャブを一日中つけている方と、つけている時とつけていない時がある方がいらっしゃるように、個人によって受け取り方は様々でした。一方イランではヒジャブの着用義務があるだけでなく、髪が出てはいけないという厳しい戒律を強制させられていると聞き驚きました。心の中にある強い思いをイランの方々はデモという形で表現しているのだと思いました。今回はイラン人留学生2名の方々を少人数で囲む形でお話をうかがえたことで、より自分ごとに置き換えて考える事が出来ました。また、お2人とも英語で説明してくださったため次回までに重要な単語や、イランの歴史についても調べておこうと思いました。同じ時代を生きる女性として今後も交流を広げ、さらに詳しく理解をすることから始めていきたいと思います。(参加者 中1M.T.)