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グローバル学習・進路生徒の活動

ワルシャワ・ゲットー蜂起80年を記念する催しに参加しました

今から80年前の1943年、ナチ・ドイツによるユダヤ人迫害・大量虐殺の嵐ホロコーストが吹き荒れる中、419日、ポーランドのワルシャワにあるゲットーで、ナチ・ドイツに対するレジスタンスたちの蜂起が起こりました。1ヶ月近くの激しい抗争の末、制圧されてしまいますが、この抵抗は現在でもワルシャワゲットー蜂起記念日として語り継がれています。今年はちょうど80年目の記念の年にあたり、日本ではNPO法人ホロコースト教育資料センター(Kokoro)の主催で”音楽と講演の会”が開催されました。このイベントの日本会場である日本ユダヤ教団の施設(ユダヤコミュニティセンター)に本校生徒18名が訪れ、日本在住のただひとりのホロコーストサバイバーでもあるピアニスト・作曲家のヤーノシュ・ツェグレディさんの演奏を聴くことができました。

 本校では、ホロコーストの中で命を落としたアンネ・フランクにちなむバラを育てています。また、ワルシャワにあるナザレス女子高校と姉妹校として、交流を続けてきています。

 ワルシャワ・ゲットー蜂起は、ナチがヨーロッパ各地に設置したゲットーの中でも最大のワルシャワ・ゲットーを舞台にして、ユダヤ人が武器をとり、ナチに対して初めて本格的に抵抗した出来事と言われます。ポーランドではその記念日に、毎年“ラッパスイセン(Daffodils)”の花を供えてその犠牲者たちを悼んでいるそうです。会場でも、折り紙で作ったラッパスイセンがそれぞれの手元に置かれました。今回のイベントで、ポーランドの人々、ユダヤ人の人々の中で大切にして受け継がれている歴史を、私たちも胸に刻むことができました。

【参加した生徒の感想】

 19日、日本ユダヤ教団で行われたワルシャワゲットー蜂起80年記念イベントに伺いました。前半はヤーノシュ・ツェグレディさんによるピアノ演奏、後半はマリウシュ・ヤスションプさんによる講演がありました。

 ヤーノシュさんは日本在住のホロコーストサバイバーの方です。1937年ハンガリーに生まれ、ご家族と共にホロコーストを生き延びられました。ヤーノシュさんの演奏は荘厳で、大変迫力のあるものでした。私は第二次世界大戦もホロコーストも歴史の教科書の中の出来事として捉えている節がありました。しかし、ホロコーストを生き延びた方が今もご存命であること、私達の目の前で力強い演奏をされていることに、そう遠くない過去に確かにあったのだと強く実感しました。

 ユダヤ人博物館教育部主任・マリウシュさんによる講演は全編英語だったため、私には難しい箇所も多くありましたが、貴重な学びを得ることができました。改めて今の平和に感謝すると共に、自分達の日常を考え直すきっかけとなるイベントでした。(高2)

 

 日本ユダヤ教団で開催されたワルシャワゲットー蜂起 80周年のイベントにアンネのバラ委員会所属の高校生が参加しました。アンネのバラ委員会は日々のアンネのバラのお世話だけでなく、ホロコーストなどの平和学習も行っている有志によって構成される特別委員会です。

 日本ユダヤ教団は女学館の隣に位置するご近所さんで、私は初めての訪問だったため貴重な経験となりました。このイベントはNPO 法人ホロコースト教育資料センター(Kokoro)主催で、私は今までアンネのバラ委員会を通して何度か Kokoro のイベントにオンラインで参加したことがあり、今回初めて対面で主催者の石岡史子さんにお会いできて感慨深かったです。当日は駐日イスラエル大使、駐日ポーランド共和国大使、駐日ドイツ連邦共和国大使もいらしており、お話を伺うことができました。

 また、日本に暮らすホロコースト生還者のピアニスト、ヤーノシュ・ツェグレディさんのピアノ演奏を聴きました。普段ピアノの生演奏を聴く機会があまり無いので、心に染みました。演奏後に、たくさんお話ししてくださり、英語で会話が弾んだのが嬉しかったです。演奏会のお誘いをいただいたのでぜひ今度、伺いたいと思いました。(高3

 第二次世界大戦中の、1943年の419日。ワルシャワ・ゲットーのユダヤ人が起こした蜂起の80周年を記念するイベントでした。ドイツ、ポーランド、イスラエルの3カ国の大使によるスピーチから始まり、ホロコーストの生存者であるピアニストによる演奏、そしてユダヤ人博物館の方の講演がありました。

 私にとって、特に印象に残ったことは、イスラエル大使のスピーチの中で、杉原千畝さんの話があったことです。ナチ・ドイツによって迫害されていた約6,000人ものユダヤ人を救った杉原さんの偉大さを改めて感じ、同じ日本人として誇らしいなと思いました。

 また、80年前と比べて、改善はしていますが、現代社会においてもなお、人種差別に関する課題が多く残っていることに危機感を強く覚え、私たちの世代が変えていかなくてはならないのだとこのイベントを通して、強く実感しました。(高3)