学習・進路
国立新美術館を訪問しました
6月2日(金)、国立新美術館を訪問しました。
同美術館は本校の最寄り駅である日比谷線広尾駅から1駅の六本木(最寄り駅は千代田線乃木坂駅)に所在しています。
今回は、中学生を対象とする体験講座の第3回として企画し、中2・中3の生徒15名が参加して、企画展「ルーヴル美術館展 愛を描く」を鑑賞しました。西洋社会における愛の概念が絵画芸術にどのように描かれてきたのか、ルーヴル美術館のコレクションを通して感じることができました。
【生徒の感想】
・ルーブル展を通して、いろいろな「愛」を鑑賞することができました。一方的な愛を描いた「かんぬき」や許されない愛を描いた「亡霊」は、明暗がはっきりしているせいか、少し怖さを感じました。私が一番愛を感じたのは、「眠る幼子イエス」です。イエス様の穏やか寝顔とマリア様の会いにあふれた表情、二人を見守る天使、全てが美しく、ずっと眺めていたいと思える絵でした。それはたぶん、私が生まれてから唯一経験したことのある「愛」だからかなとも思いました。(中3)
・このルーブル展に展示されている作品と、この前見た山種美術館の浮世絵が描かれた時期とほぼ同時期に描かれた絵画ということが信じられないと思いました。特に印象に残っているのは「アモルの標的」という題のアモルで、まるで本当にそこにいるかのような肌の色や陰影があり、単純な線で描かれた日本画と全く違っていました。日本と西洋の文化の違いはとても大きく、そしてその分、とても興味深いです。(中3)
・1つ1つの作品をじっくり見られて、とても楽しかったです。人物や神様の表情やポーズがとても感情を上手に表して描かれているなと感じました。(中2)
・美術館に30分も飽きずにいられるか不安でしたが、実際に鑑賞するともっとゆっくりと見たいと思いました。家に帰ってきた今でも、たくさんの作品を覚えています。「愛を描く」のテーマでいろいろな「愛」を見ました。作品の名前の由来、作られた背景などいろいろなことを知って面白かったです。(中2)
・ルーブル美術館で展示されている作品を間近に見ることができてとても嬉しいです。どの作品にも物語があるところが面白かったです。(中2)
・先生が、「興奮して手を伸ばしたくなっても、手をぎゅっと握って振り回さない」と約束事を最初にするのを何言っているのかと思いましたが、ガラスの枠もなく、手を伸ばしたら触れられる、すぐそこに本物の絵がありました。確かに、興奮して「あれ」と手を伸ばしてしまったら触れてしまいそうです。バチカン美術館など海外の美術館は、手を伸ばしたら警報音が鳴り響くけれども、日本の美術館はそうではないという話を聞きました。善意でガラスもないので、今後とも気をつけます。(中3)
・キリスト教のなかでは、「赤い洋服に青いマントはマリア様」など、画面で説明がされていなくても、象徴・シンボルなどで人物名や天使名、物語の場面がわかることをはじめて知りました。天使もユリの花を持つガブリエルなどを知っていると、説明文を読まなくてもどのような物語かわかることを知り、どの物語かわかると面白いなと思いました。これからもう少し勉強して、わかるようになりたいです。日本画とはまた違った素敵さがありました。(中3)
※同展は6月12日(月)まで開催。