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学習・進路

春風亭昇太師匠をお招きして「落語講座」を開催しました

 11月22日(水)、中学1・2年の全生徒が参加して、本校の講堂にて「落語講座」を行いました。講師としてお招きしたのは、落語家の春風亭昇太師匠です。
 最初に師匠から、「落語の歴史」についてスライドを使って解説いただき、他の古典芸能と比較したときの「落語の自由さ」など、古典芸能としての落語の特徴について、分かりやすく教えていただきました。歌舞伎などと違って世襲ではなく、誰でも落語家になれることや、シナリオが固定しておらず、新しい噺を自由に創作して上演できること、庶民の身近なところで受け入れられ発展してきたことなど、堅苦しく、とりつきにくい印象のある「古典芸能」のイメージを大きく覆してくださいました。

 次にもうおひと方、音曲師(おんぎょくし)の桂小すみ師匠にも登場していただき、三味線の音色と素敵な歌声を披露していただきました。エキゾチックなアクセサリーを身にまとって「愛(いと)しのカレー」と名づけた自作の歌を高らかに絶唱する自由さは、やはり「古典芸能」という言葉からイメージする生徒たちの想像をはるかに超えており、会場を爆笑の渦に巻き込みました。

 続けて、講堂に設置した高座に春風亭昇太師匠が上がり、実際の落語を上演する前に、落語を楽しむために必要な約束事や、落語で使われている技法について、実演を交えて説明いただきました。左右の向きを変えることで登場人物を演じ分けることや、扇子と手ぬぐいの二つの小道具だけを使ってどのように観衆の想像力を引き出しているかなど、師匠が実演するたびに感嘆の声と大きな拍手が起こっていました。そして最後に、落語の古典的な演目の一つ「時そば」を上演していただきました。
 春風亭昇太師匠は、テレビの人気長寿番組「笑点」の大喜利の司会者として中学生にも知名度は抜群ですが、何よりも師匠の軽妙洒脱な語りに引き込まれて、最初から最後まで笑いの絶えない2時間となりました。
 春風亭昇太師匠・桂小すみ師匠、素敵な時間をどうもありがとうございました。

【生徒の感想】

 私は舞台で演じることが好きで、役になりきるということの大変さを感じたことがあったので、あんなにも素速く別の役に切り替えられるのかとびっくりしました。数を数えるときや、食事をするときに、全ての動きがいきいきしていて、私もそのように演技をできるようになりたいなと思いました。(中2 R.F.)

 蕎麦をすする音がとてもリアルで、また蕎麦の量によっても音を変えているのがすごいと思った。一人で何役もやってテンポ良く進むので楽しかった。声の感じはまったく変わっていないのに、背筋の伸ばし方や表情、話し方、向く方向を変えるだけでまったく他の人に見えたので、とても驚いた。想像力が働き、とっても面白かったです!(中2 Y.M.)

 落語をじっくり聞くことが初めてだったので、想像もなにもできなかったけれど、実際見てみるとたくさん笑えて楽しかった。落語を聞いているときは、本当にまるで本で読んでいたような感覚で、落語は話す人と聞く人の想像からあの笑いが生まれるのだなと思った。(中2 T.M.)

 生まれて初めて真剣に落語を観たのですが、とても面白くてたくさん笑いました。扇子しか使っていないのに、音や表情、目の動きなどで、実際にその物があるかのように感じて、蕎麦は観ていてお腹がすいてしまうほどでした。一人で何役もやっているのに、まったく違う人になっていて、本当の劇を観ているようでした。(中2 R.O.)

 声の変わりや体の向きなどで一人三役ほど演じていて、想像するのがとても楽しかったです。また、蕎麦の長さや量ですすり方が変わって、とても面白かったです。実演を見ながら、その話のオチを自分で予想するのも楽しかったです。(中2 Y.N.)

 自分は蕎麦を食べることができないけれど、この落語を観て、自分なりに味や食感を想像できて、すごく面白かった。また、蕎麦の長さによって音を変えることで、より本当に食べているように見えるのが印象的だった。(中2 C.R.)