生徒の活動
アンネのバラ委員会で映画「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」を鑑賞しました
アンネのバラ委員会では、7月11日(木)に映画鑑賞会に出かけました。
鑑賞した映画は「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」です。第2次世界大戦開戦の直前に、チェコのユダヤ人の子どもたちを、ナチスの迫害から救うためにイギリスへ逃がす「Kindertransport(キンダートランスポート=子どもの輸送)」を行ったイギリス人ニコラス・ウィントンを描いたイギリス映画です。
映画館へ出かける前にミニワークショップを行って、時代背景や、ニコラス・ウィントンについて事前学習をしました。
この作品には多くの名優たちが名を連ね、セットや衣装などもとても丁寧に作られており、開戦時の混乱した状況や50年のテレビ番組での感動的な再会シーンなど、およそ1時間半、スクリーンにすっかり引き込まれてしまいました。
2018年5月、ニコラス・ウィントンによって救われた子どものひとり、レディ・ミレナ・グレンフェル・バインズさんが来日したときに、本校にお寄りくださり、キンダートランスポートのことや、ニコラスとの思い出を語ってくださいました。ミレナさんはお話の最後に「ニコラスは私のヒーローです。でも、本当のヒーローは、彼に私を託してくれた両親です。」とおっしゃっていました。この映画を見て、改めてミレナさんの言葉がよみがえりました。
生徒の感想
アンネフランクと同じ立場に置かれた子供たちを669人も救ったという物語に驚き、感動しました。人を少しでも救うことは大切なことだということが映画を見て伝わりました。私も、少しでもいいから助けたいと思った、とてもいい経験になりました。(中1)
ユダヤ人と全く関係のないニコラスさんがたくさんの命を救ったことに感動しました。それを公に自慢するのではなく、「こういうことがあったんだ」とみんなに伝えようとする考えもすごいと思いました。ニコラスさんの母親が言った「誰かを救いなさい」という言葉がとても印象に残りました。また、息子に「全員が救える訳じゃない。自分を責めないで」と言っているのも母親らしいなと思いました。ニコラスさんのように、自分に関係のない人でも平等に救えるような優しい人になりたいです。(中2)
そもそも、第二次世界大戦といったら、ドイツや日本などでのユダヤ人を助ける人しか知らなかったため、イギリスに沢山のユダヤ人を救った人がいることを知ることができて良かったです。そして、ニコラスのように自分のお母さんやいろいろな人から信頼を得ることも重要だと思いました。この映画を通して、ニコラス・ウィントンのように、自分には何の得がなくても、だれかのために努力を惜しまず、思うだけでなくしっかりと行動に移すことが大切だと思いました。(中2)
ニコラスの行動にはすごく驚かされました。言うのは簡単でも、いざ実行しようとするととても難しいことが多いと思います。それこそ、ニコラスがしようとしたことはとっても大変なことだったと思います。しかし、「困っている人を目の前に諦めることはできない」という理由で、諦めずに挑戦し続けたことがすごく素敵だと思いました。また、ニコラスだけでなく、たくさんの人達に協力してもらうことができたのは、ニコラスが普段から信頼できるような人だったからかなと思いました。ニコラスは、9回目の列車に乗って、逃げてくる予定だった子供達を助けることができず、とても悔しかったと思います。しかし、それでもニコラスが子供だけでも助けようとしなかったら、今6000人の命はなかったことがニコラスの行動の偉大さを物語っていると思い、感動しました。また、2回目のテレビ放送で、観客のほとんどがニコラスによって助けられた子供達だったこと、その子供達が大人に成長したこと、そして、ニコラスに再会できたシーンがとても心に響きました。ニコラスに助けられた子供の1人の女性が昔、スキーと水泳が好きだとニコラスに言っていたことをニコラスが覚えていたこと、ニコラスの家にプールがあった理由がすごく感動的で、思わず涙が出てしまいました。家族と離れ離れになり、二度と両親に会うことができなかったと言っていたとき、どんなに苦しい思いをしたか、経験をしていない私が考えてもとてもわかるようなことではないと思うけれど、考えるだけで胸が苦しくなりました。私は、自分の生活によく不満を持ってしまいますが、贅沢な考えだったと思い反省しました。今でも、充分な生活ができていない人々が世界中にいると思うと、今の私でもできることが少しでも広がり、1人でも多くの人の命が救えればいいなと思いました。ニコラス自身は自分がやったことにあまり満足しきれていないようだったけれど、彼がやったことがこれからも未来に伝えられ続けるといいなと思いました。(中2)