グローバル生徒の活動
アンネのバラ委員会主催で「接ぎ木の会」を開催しました
1月25日(土)、アンネのバラ委員会主催の「接ぎ木の会」を開催しました。
この「接ぎ木の会」は、『アンネの日記』で知られる第二次世界大戦のホロコーストで犠牲となったアンネ・フランクにちなむバラを育てながら平和の実現について考える「アンネのバラ委員会」の中核的なイベントです。「接ぎ木の会」は2004年に初めて開催して以来、今年で21年目を迎えました(2021・22年はコロナ禍で中止)。今年も「ばらのまち福山」から「福山ばら会」理事長の上川内(かみがわち)哲夫先生をお迎えして、接ぎ木の技術指導と育て方のレクチャーをしていただきました。
今年も生徒・保護者のほか、津田塾大学の方々など、たくさんの方が参加してくださいました。接ぎ木の作業では、小刀で台木に切り込みを入れたり、穂木をカットしたりするところがいちばん難しく、また危険な場面ですが、みなさん文字通り真剣な表情で取り組んでいました。今年も大きな負傷者なく、お一人3鉢ずつ完成させてお持ち帰りいただくことができました。
会の終了後、残った台木を無駄にしないように、教員が夜を徹して(?)すべて接ぎきりました! 教員が接いだ鉢は教員の休憩室の日当たりの良い窓ぎわに置いていますが、少しずつ芽が伸び始めています。接ぎ木がうまくいっているかどうかはまだ判断できませんが、今後の成長が楽しみです!
生徒・保護者の感想
今回は3回目の接ぎ木の会の参加となりました。今年は参加希望者が多く抽選になったという話を聞き、参加できたことにホッとする一方で、頑張らなければと例年以上に気合いが入りました。少しずつナイフの使い方には慣れてきましたが、まだまだ上手くできない作業もあり、講師の先生にはたくさんお世話になりました。講師の上川内先生や小寺先生は、早朝に広島の福山を出発して来てくださったと伺ったので、感謝の気持ちでいっぱいです。一昨年は1鉢、昨年は3鉢全て育ちました。今年も3鉢とも育ってくれるように、これから丁寧にお世話をしていきたいです。校門前に咲くアンネのバラのように、きれいなオレンジ色のバラが咲いてくれたらなと思います。(中3生徒)
「接ぎ木の会」は、アンネのバラ委員会の活動の中でも保護者も参加できる貴重な機会だと思いますが、今回その会に参加させていただきました。教室いっぱいの参加者がおられましたが、講師の先生方は各机を回って実際にお手本を見せるなど、大変丁寧に教えてくださいました。ただ、頭では理解したつもりでも、実際にナイフを使って手を動かしてみるとお手本通りにはいかず、悪戦苦闘の作業でした。最終的には3鉢の接ぎ木を完成させることができ、今は自宅に持ち帰った苗から芽が出てくるのをじっと待つ辛抱の時が続いています。
アンネのバラを通じては、娘だけではなく私たちも平和についてあらためて考える機会が増えたように感じています。日本国内・国外ともに戦争体験者の方の高齢化や記憶の風化が言われていますが、アンネのバラを育てながら、そのような過去があったことを心に留め、二度と繰り返さないという思いを忘れないようにしたいと家族で話しております。一昨年長野県を旅行した際には、偶然立ち寄ったレストランの庭でアンネのバラに出会いました。50年以上前にアンネのお父さまから送られたバラは、長い年月をかけ各地に広がっていますが、そのアンネのバラに託された平和への思いがさらに広がっていくよう願っております。(中3保護者)
親子で参加しました。長年、大切に育てられた伝統ある「アンネのバラ」を接ぎ木で受け継ぐという貴重な機会で、大変感激しました。福山ばら会理事長の上川内哲夫先生から接ぎ木の作法を直接ご指導頂き、楽しくあっという間の時間でした。受け継いだバラが春に芽吹いたら、親子で大切に育てて、アンネ・フランクの生涯や平和の尊さに思いを馳せたいです。(中1保護者)
第20回世界バラ会議福山大会 2025
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広島県福山市を拠点にバラの普及に尽力されている上川内先生より、「第20回世界バラ会議福山大会 2025」のご案内をいただきました。
「世界バラ会議世界大会」は世界バラ会連合が3年に1度開催するバラに関する国際会議で、今年は 5月に「ばらのまち福山」で開催されます。興味をお持ちの方は、ぜひ福山を訪れてみてください。