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学習・進路行事

中3平和学習~ハンナのかばん~

10月12日(水)中3の道徳の時間に、NPO法人日本ホロコースト教育資料センター理事長の石岡史子氏をお招きして、講演会「ハンナのかばん」を実施しました。「ハンナのかばん」は13歳でホロコーストの犠牲となったユダヤ人の少女ハンナ・ブレイディの遺品をめぐる物語です。今回の講演会では、自分の問いを持つ事に重点を置きお話しいただき、生徒たちは一方的に話を聞くだけでなく、様々な言葉や写真から問いを考え、積極的に手を挙げ、自分の問いを皆に発表する姿が印象的でした。
また、実物を元に精巧に再現された「ハンナのかばん」を前に、ハンナの生涯をお話しいただきました。石岡さんが生存者であるお兄様から直接伺った話や実際の写真から、生徒達はハンナがどのような少女で、どのように生きたか、どのような運命を辿ることになったのかを自分に重ねながら知ることができました。
石岡さんが講演会の中でおっしゃっていた、「アウシュビッツのガス室はある日突然作られたのではない。」、何から始まって何が虐殺へとつながったのか、このような悲惨な出来事を二度と起こさせないためにも、一人一人が自分の問いを持つことが大切なのだという事を実感をもって知ることができました。生徒達はホロコーストの歴史や実態についても学ぶことができ、平和について考える機会となりました。
この講演会にあわせて、本校の図書館内に「ハンナのかばん」コーナーを設置しました。ホロコーストの関連図書の展示や、アンネのバラ委員会が作成した「ハンナのかばん」の背景が分かるファイルも置いてあります。生徒の皆さんは見てみてくださいね!
以下、生徒の講演会の感想を紹介します。

ナチ党を支持する人がとるポーズを大多数の人がやっている中で1人だけ抵抗を示すかのように腕組みをしている写真と、ユダヤ人が差別を受けている様子を傍観している人々の写真が印象的でした。誰か1人が「この差別はおかしい」と抵抗したり、1人じゃなくても人々が力を合わせて抵抗すればホロコーストは起こらなかったのではないかと思いました。戦争、虐殺の責任は政治家や資本家だけではなく一般の人にもあるという事の意味が分かりました。
偏見や差別をあおる言葉を口にすることが、今回学んだような大量虐殺へと繋がる最悪の事態になります。1つの小さな出来事が大きな問題に発展してしまうことがどれだけ怖いことなのか知ることができました。(T.Nさん)

ハンナの鞄に書かれている文字の意味を知り、とても不思議な気持ちになりました。ハンナの気持ちが鞄から伝わってくるような気がして、とても悲しくなりました。今も世界各地で戦争が起こっていて、様々な人が被害にあい、傷ついている事をニュースなどで見ると悲しくなります。今自分が温かい家庭に恵まれてご飯を食べることができる、服を着ることができる、家があることにとてもありがたみを実感しました。そして2000年を超えた今でも戦争が起こっていることにとても憤りを感じます。今後少しでも戦争がなくなることを祈っています。
(Y.Mさん)