卒業生インタビュー
~わたしの東京女学館物語~
CAREER
TOKYO JOGAKKAN STORY
1986年卒

北澤幸さん

オペラ歌手
桐朋学園短期大学・同短期大学専攻科修了
中高時代はバレーボール部に所属。東京女子体育大学を経て桐朋学園短期大学音楽専攻(声楽)卒業・同短期大学専攻科修了。卒業後は二期会オペラスタジオに進み現在はオペラ等の舞台やコンサート出演の他に合唱指導・ヴォイストレーナーとしても活躍中。

東京女学館での思い出

女学館で一緒に過ごした友達は今でもお付き合いが続いているくらい仲が良いです。先生方には音楽の道に進むベースを作っていただきました。担任の先生をはじめ講師の先生方にも生徒として大事にしていただいたと思います。高校卒業後に『東京女学館百年史』を編まれた元木光雄先生のご依頼で臨時職員として百年資料室の引っ越しのお手伝いをさせていただいたのも楽しかったですね。学校の行事として行われた音楽会でプロの演奏の前座で音楽選択者の合唱指揮をしました。終演後にプロのオーケストラの方たちにセンスが良いと誉めていただいたことは嬉しかったです。他にも沢山の経験をさせていただきました。

現在のお仕事

オペラ歌手としては東京二期会というオペラ団体や東京室内歌劇場という所に所属してオペラやコンサートに出演しています。ヴォイストレーナーとしては合唱団や専門学校等で講師をしています。オペラ歌手というと海外留学のイメージをする人もいると思いますが、私はイタリア留学の予定だったもののデビューが決まり外国の地を踏まずに活動しているメイドインジャパンのオペラ歌手です。私はメゾソプラノなのでかっこいい役だと『カルメン』のカルメン役や『サムソンとデリラ』の悪女デリラ役等があります。大体のオペラはソプラノがヒロインの作品が多いので、メゾソプラノはヒロインの敵役やお姫さまにお仕えする召使いやお母さん・おばさん・お婆さん役が多いです。舞台を観にいらして下さったお客さまが「今日は来て良かった!」と温かい気持ちでお帰りいただける様にレッスンやお稽古に励んでいます。

杉原千畝物語 オペラ「人道の桜」

女学館での学びで現在に生きていること

学校で能やミュージカルを観に行く機会があったのですが、その時に行った国立能楽堂でその後オペラ歌手として狂言とのコラボレーションをすることが出来ました。女学館での経験が意味あるものだということを実感しました。あきらめずに投げ出さないで物事に向かい合うことを大切にして下さった先生の存在は有難かったと思います。どんな生徒でもその人の良い所や才能を見出し評価して励まして下さる姿勢は、今指導者としてとても大切にしている信条のひとつになっています。

(記者:高一 R.K・高一 K.S)

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