藤原星菜さん
ロンドン大学ゴールドスミス校在学中は、(国際関係学を専攻し)難民教育支援団体に関わる。卒業後、ユニセフ埼玉県協会(や在日本ルーマニア政府事務局で)広報のインターンを経験し、現在は新聞社で営業・企画職に携わる。2014年One Young Worldサミットダブリン会議日本代表派遣員。
東京女学館での思い出
国際学級に入って、グローバルな視点を持つ仲間であり、唯一無二の友に巡り合うことができました。世界に通じる本格的な英語、人としての品格や人間性を意識するようになりましたね。国際学級の授業はとても特徴があり、日々英字新聞や英米文学を用いて、英語でクリティカルな課題に取り組みます。ツールとしての英語のその先に存在する社会的視点を教えて頂けたと思っています。例えば広告やCMで女性が何気なく映っている写真にはどんな意味があるのか、細い女性がよく広告になることがあるけれどその裏にどのようなジェンダーの問題があるかということについて話し合うなど、深く考えさせられる授業でした。女学館にはたおやかな女性が多く、いつも「なりたい女性像」が身近にいてくださいました。どれもかけがえのない思い出です。
現在のお仕事・学生時代の取り組み
新聞社に勤めており、広告やイベント等の企画に携わっています。現在は大阪で仕事をしているので、関西ならではの地域性や文化の多様性に視点を当てた企画なども担当しています。日々、企業の新しい取り組みや伝えたいメッセージを見聞きし、それをいかに形にして社会に発信できるかを試行錯誤しています。
大学時代はロンドンで過ごし、国際関係論を学びました。2014年には、著名なダボスサミットの若者版国際会議と言われる、ワン・ヤング・ワールド・サミットダブリン会議に日本の代表団として参加しました。その会議は、若者が言ったことに世界のリーダーが耳を傾けてくれる場所だと聞き、他にない機会だと思い参加を決めました。他にも、大学の4年間、ロンドンの難民教育団体で読み書きやアートなどの教育的支援(action for refugees)を行っていました。ダブリン会議では自分の興味関心である教育について発言しました。この時に感じた、「多様な考えを持つ人々が、一つに集まることができる機会を作りたい」という気持ちは、現在の仕事にもつながっています。考えることを育てる、「考育」が、一人一人が社会に働きかける上で重要だと日々感じています。
女学館での学びで現在に生きていること
国際学級の授業では、英語だけではなく英語を通した思考力や批評性critical thinkingを鍛えて頂きました。先生方は、「英語はツールに過ぎないのだから、英語を使ってどういうことを伝えたいのか、どんな社会的な背景に気づけるのかが大切である」ということを授業に込めて下さっていたと感じています。また、国際学級からの習慣で、今でも英字新聞や書籍を読み、世界共通の社会課題や新しい発想に触れる時間を大事にしています。
また、在校生の雰囲気や佇まいにはとても影響を受けました。そして、アカデミアでいらっしゃる先生方は、自立した女性のロールモデルとして憧れる存在です。一人一人に寄り添う東京女学館の校風が、いかなる環境においても進路選択の支えとなっています。
(記者:中3 K.O・中3 M.K)
ありがとうございました