卒業生インタビュー
~わたしの東京女学館物語~
CAREER
TOKYO JOGAKKAN STORY
1990年卒

川上摂子さん

東京医科大学臨床医学系眼科学分野臨床講師
東京医科大学卒
中高時代は華道部に所属。
東京医科大学医学部卒業後、東京医科大学眼科学教室に入局。
都内総合病院勤務を経て、現在は東京医科大学臨床医学系眼科学分野臨床講師。

東京女学館での思い出

一番の思い出は高校二年の京都・奈良への修学旅行ですね。新京極でお土産を買ったり、夜パジャマに着替えてから、仲の良い友達とどんな人が好きなタイプなのか話し込んだり、帰りの新幹線でお行儀悪く八つ橋を食べて先生に叱られたり。数年前に学会で京都を訪れたときに、たまたま修学旅行で泊まった宿の前を通りかかり、ここだったのかと、たまらなく懐かしくなりました。

現在のお仕事

東京医大の附属病院で眼科の勤務医をしています。人を知りたい、病気を治すやりがいのある仕事がしたいという動機で、医者を志しました。眼科における仕事は三つにわけられます。一つ目は患者さんの「治療」です。網膜疾患が専門で、普段は診療やレーザー手術、目に注射をしています。二つ目は学生や研修医への「教育」です。眼底写真を見せながら学生に講義をし、研修医の先生方に実地指導を行います。三つ目は「研究」です。治療の結果がどうなったかデータを集めて学会で発表し、他の先生方とディスカッションし、よりよい治療を追求します。また、眼科以外の仕事としては大学内の機関である医師・学生・研究者支援センターのワーキンググループメンバーの一員として、職場復帰や仕事関連の悩みを聞き、問題解決のための相談にあたっています。これまでは仕事と子育ての両立に苦心してきましたが、最近子どもたちも成長して手を離れてきました。今までできなかったことにチャレンジして、仕事も遊びに関しても自分の世界を広げていきたいと考えています。

女学館での学びで現在に生きていること

「品性を高め真剣に学べ」という言葉(全教室に掲げられている校訓)ですね。医療業界では実務ができるかが勝負です。「品性を高め真剣に学べ」はそのまま実務に直結する言葉だと思います。私の場合、医学的な知識や経験を積む努力をすることが「品性を高める」ことになるでしょうか。また、「真剣に学べ」とは、不測の出来事に関しても適切に対応するために勘を磨いていくことだと考えますので、そのためには日々の仕事に真摯に向き合わねばと心がけています。それが患者さんの利益・健康につながるのではないでしょうか。実際社会に出て、何かをしようとするときにまず思い出されたのはこの言葉でした。中学、高校時代にいつもこれが目の前に掲げられていたことは、とてもよかったと思っています。

(記者:高二 Y.O・高二 N.S)

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